2008年06月22日

ユーロ2008【オーストリア/スイス大会】オランダ vs ロシア【Quarter Final】

2008 6/21


勢いも人力もオランダが優勢か?

ヒディングマジックはあるのか?

波乱がここでも起こりえるのか?



『試合の入り方を間違ったオランダ』

至極当然ながら、ここからの戦いはノックアウト方式のトーナメント。
誰もが慎重な戦いを肝に銘じていたはず。多分オランダのファンバステン監督も試合開始早々の失点だけは避けたかったはず、後手後手に手を打つのは百戦錬磨のヒディングに対抗するには、人材や勢いだけでは無い経験の差がモロに出てしまうから......

当然ロシアも然るべく慎重な試合の入り方をしていました。ヒディングの経験はあるにしても、人材の乏しさはオランダに比べれば誰の目にも明らか、だからこそ早々の失点で自身が自信を喪失し、オランダにソコを突かれて嵩にかかられるのが、もっとも最悪なパターンとして頭の隅にあったはず。

ただオランダとロシアを分けたものがあるとしたら、時折見せる無鉄砲さと言うか強引さの違いでしょう。

ロシアの若さと言うか捨てるものが無い、背負うものが無い気負いの無さが、時折強引・無鉄砲さとしてゴール前に突進してきたり、無謀とも思える距離からのロングシュートだったりと、ゴールが見えたらシュートを打て!っと言わんばかりの強引さが目立ちました。

客観的に見ている私としては、あまりにも焦りすぎて突っ走るロシアに苦笑い状態。もっとサイドでドリブルで抉ったり、中央でも手数をかければ良いのにと思ったりもしました。クロスも呆気なく上げたりと淡白さを感じていました。

ただ、この時から既に罠は仕掛けられていたのかもしれません。

オランダの選手の立場に立てば、試合の入りを慎重にと言うワードと、意外に攻め込まれる&ゴールの枠に入るシュートを見て、そして肌で感じて、より守らなければという深層心理が動いたのではないでしょうか?

攻めを主体とするチームが陥った最初のボタンの掛け違いがココにある気がします。



『スナイデルの強引マインド』

結局、再三のチャンスからロシアが先制します。

ただコレにしても、オランダに流れからの得点チャンスが少なかったにしても、セットプレーからあと一押し&数センチというチャンスを決められなかった流れがあります。

正直、オランダが先制さえすれば、ここまで苦しむ事も無く万事上手く行っていたのかもしれません......タラレバですけどね(苦笑)

均衡が崩れはしたものの、そこから直ぐに嵩にかかって攻め入る事が出来るほど、オランダにはマインド(心理)の方向転換も術もありませんでした。既に体と心が分離された状態で、オランダらしさの欠片も披露する事は出来ませんでした。

ただ出来ませんでしたで、おいそれと日々を戦っているメンバーで無いことは確かなわけで、そこでスナイデルの強引とも取れる雨霰のシュートが出てきます。これはロシアが最初の先手を打った心理に近いものがあるかもしれません。この強引さが軟弱になっていたオランダの選手の気持ちに少なからず火を付けた事は言うまでもありません。

実際一度はオランダはニステルローイのヘッドで追いついたのですから



『時既に遅し』

試合の入りも問題だけど、その後の展開でピッチ内で対処仕切れなかった事が後々に響いている事は確かです。

オランダの利点は何といっても攻めにこそ本文がある

それを捨てて守りに入ればどんなに悲惨な展開になるかは......

スナイデルの強引なエンジンの掛け方もその場しのぎでしかなかった。これは選手どうこうより試合展開を先々まで読みきれなかった監督に非があるかもしれません。選手交代にしても......ただロッペンを出していてもこの状況を劇的に変えられたかは、大きな疑問符を投げます

既に3人目のカードをオランダが切った時には、サイドのウィングが翼を広げきった状況で、単体での突破しか手が無く、選手間の距離が広く
中央のニステルローイとファン・ペルシーとの距離は気が遠くなるほど広がっていました。ここにスペースがある状態ならば、ロッペンを投入しても何とか打破できるでしょうが、既にロシアはスペースを埋めてソコに守備を割いて単独突破を許さない構えを敷いていました。そればかりではなく機があればカウンターでオランダを脅かした状態では、より前がかりに前線に人数を割く事はオランダにはあまりにもリスキーでした。主導権をどちらが握っているかは分かるとおり既にオランダは後手後手のダンスステップを踏んでいました


『後世の記憶に残るのはアルシャビンのみ』

正直、私にとってはアルシャビンの動きは特に目新しくもありません。コレぐらい出来るのは周知の事実。実際問題もっと動けるはず。

ただ今回驚きを隠せないのは、そのアルシャビンを持て余していたかつてのロシアとは違った事。

アルシャビンの運動量が気にならない程、周りにサポートの運動量の激しさが、むしろアルシャビンを目立たなくして、オランダの目を逸らさせる結果になっていました。

あれだけ後ろから突っ込んでくれば、アルシャビンだけに構っては要られないのも事実。

結局、延長に入ってオランダに引導を渡したのは、アルシャビンの1アシスト1得点でした。

後世にはアルシャビンの活躍だけが残るでしょうけど、忘れてはならないのは、それを支える運動量。

まさしく、そのチームで一番上手い選手が走る。そしてそれを支える周りも走る。ヒディングのサッカーは好きにはなれないけど、これはかつて日本が目指していたものでした。今の日本代表にコレがあるかは微妙な所......確か今日のW杯バーレン戦を見れば何が違うのかハッキリ分かるはずです。世界を見据えるのならばココで力を発揮できなければ何も出来ないのと同じ事だと思います。

今の日本代表に90分以上全力で走りきる事が出来るかは微妙な所

ロシアのような運動量があるか見物ですね(苦笑)

※アルシャビンの活躍を記したコチラもどうぞ



オランダ:Formation


            ニステローイ(9)
   スナイデル(10)            カイト(18)

         ファン・デル・ファールト(23)

      エン・ヘラール(8)   デ・ヨング(17)
    
 ブロンクホルスト(5)             ブラールズ(21)
         マタイセン(4) オーイヤー(2)

          
          ファン・デル・サール(1)


【得点】
86分 ニステローイ

【交代】
46分 カイト ⇒ ファン・ペルシー(7)
54分 ブラールズ ⇒ ハイティンハ(3)
62分 エンヘラール ⇒ アフェライ(20)

※( )内は背番号

オランダの悪い癖と言うか、ウィングがサイドにベッタリ張って周りに忘れられてピッチに佇んでいると、リズムが悪い証拠

結局、強いオランダの試合を観ることは叶わず残念



ロシア:Formation


      アルシャビン(10)  パフリュチェンコ(19)

 サエンコ(9)     セムショフ(20)     ジリャノフ(17)
  
             セマク(11)

 ジルコフ(18)                 アニュコフ(22)
         コロディン(8) イグナシェビッチ(4)


           アキンフェエフ(1)


【得点】
56分 パフリュチェンコ
112分 トルビンスキー
116分 アルシャビン

【交代】
69分 セムショフ ⇒ ビリャレトディノフ(15)
81分 サエンコ ⇒ トルビンスキー(7)
115分 パフリュチェンコ ⇒ シチェフ(21)

※( )内は背番号

良くも悪くもヒディング風ロシアサッカー

もっとアルシャビンは日の目を浴びても良い筈、ただ使いにくそう(笑)



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