2008年12月14日

アル・アハリvsパチューカ【FIFA Club World Cup Japan2008】

アフリカ王者と北中米王者の準々決勝
パチューカが【4-2】と延長戦の末、逆転勝利を収める。

《得点》

◆28分 アル・アハリ 【オウンゴール】
アル・アハリのカウンターからアブトレイカが抜け出し、ゴール前で中に折り返したボールが、パチューカDFに当たってコースが変わりパチューカのゴールネットが揺れる。思わぬ形で先制したアル・アハリ。

◆45分 アル・アハリ 【得点者:フラビオ】
アル・アハリDFからのロングフィードを、ワントラップで受けて前に抜け出したアブトレイカが、前方にスルーパス。それに後方から駆け上がってきたバラカトが反応して抜け出し、そのまま中央へ折り返す。中で待っていたフラビオが決めて追加点を手に入れる。

◆47分 パチューカ 【得点者:モンテス】
右サイドFKからニアに速く低いボールを蹴り入れるモンテス。DFとGKの間に入ったボールは、詰め寄ったパチューカもアル・アハリの誰も触る事無くアル・アハリのゴールネットを揺らす。

◆73分 パチューカ 【得点者:ヒメネス】
ゴールほぼ正面、PA付近からのFK。ヒメネスが助走の少なく振りの速いキックから直接ゴールを決めてパチューカが同点に追いつく。

◆98分(EX1) パチューカ 【得点者:アルバレス】
前へ前へ押し出すようなパチューカの攻め。シュートパスとダイレクトパスにアル・アハリの守備は後手後手を踏んでしまいます。怒涛の如くゴール前押しかけたパチューカが執念でゴールを捥ぎ取り、ついに逆転

◆110分(EX2) パチューカ 【得点者:ヒメネス】
前線からのチェイシングとプレスでボールを奪ったパチューカ。機を狙って後方から駆け上がってきたヒメネスが、PA内でマリオニからパスを貰ってそのままシュート。アル・アハリに止めを刺す4点目


《試合経緯》
前半から圧倒的なボール支配率を誇るパチューカ。
しかし、ゴール前で規律の取れたアル・アハリの分厚い守りを破る事は出来ませんでした。逆に、前がかりになりすぎて、ハーフウェイライン際に設定されたパチューカDFラインの裏を、アル・アハリがカウンターで突き崩して2得点も謙譲してしまう。
後半は、全体的な運動量の底上げと戦術的な視野の狭さを補ってパチューカが息を吹き返す。セットプレーからではあったけど同点に追いつき、延長戦に持ち込まれても、勢いを持続して逆転ゴールと〆のゴールでアル・アハリを常に圧倒してパチューカが勝利を収める。



『瀕死寸前だったパチューカ』
圧倒的なボール支配率とは裏腹に、アル・アハリの堅い守りを突き崩せずにいたパチューカ。それに焦れたのかボールを支配している事に慣れすぎたのかDFラインの設定が非常に極高すぎて、変な所でボールを獲られたりすると、即絶好のカウンターチャンスを何度もアル・アハリに与えていました。一つ一つのカウンターが喉元に刃を突きつけられていると感じるほど切羽詰ったものばかりでした。

前でも動きが無い、後ろはカウンターであたふたする始末で、完全にアル・アハリのペースに巻き込まれ二失点を謙譲して、試合は既に決したかに見えました。

メキシコらしいサッカーを展開するパチューカ。
DFラインの際どいラインコントロールも彼らのサッカーを表現する為には致し方ない作戦の一つ。ましてや身体的に劣る分、危険な賭けではあるけどそういう勝負を挑まなければ勝負にならない側面もあります。相手よりもいかに多く攻撃に人数を割けるかを考え抜いた末のメキシコサッカー。リスキーではあるけど目的が定まった上での彼らが出した答えが、全く他の地域とは違ったサッカーを生み出す結果となったのは目を見張るものがあります。


『逆転への布石』
どうしても前半、パチューカの攻撃の形が、最短距離でゴールへ向かいがちだったので、間にワンクッション挟むべく、一度サイドに展開してアル・アハリの守備の目を外にそらして、中の動きを作り直す作業をしました。もちろん二列目からの飛び出しなど全体的な運動量の底上げも忘れてはなりません。

サイドに基点を置かれた為に、どうしてもそれを潰しに行かないといけないアル・アハリ。そうなると守備隊形も少し崩れるし、マークのズレも生まれます。二列目からの飛び出しなど予期できない行動に出られると足が出てファウルで止めてしまう。そこからFKを与えて同点に追いつかれてしまう。

前半は攻め手が単調だった事が原因でしょう。
それを改善すべくサイドに基点を置いたりと、攻撃のバランスをサイドと中央で取ったことで、相手に安易に攻撃の先読みをさせなかった事が同点~逆転への布石になったのでしょう。
ミドルシュートを打ったりと、次に相手が何をするか守備陣に考えさせるプレーを徹底したからこそ、パチューカ得意のシュートパスやダイレクトパスが活きてきたのだと考えられます。


『アル・アハリの誤算』
 前半で試合が決まってしまったと思いましたが、まさか逆転されるとは思いもよらない出来事だったはずでしょう。一番悔やまれるのは、後半開始1~2分でパチューカに得点を許してパチューカに自信を与えてしまった事。
 
もし、もっと長く無失点の状態が続いたならば逆転は無かったかもしれません。それほど前半のアル・アハリの戦い方はどっしりと構えて隙が無いように感じられました。パチューカのボール支配率の高さも、あえて彼らにボールを持たせていると感じられるほどの余裕すら感じたのですが......

失点を重ねるごとに、ボール支配率が重く肩に圧し掛かってきたのは誤算でしょう。リズムを取り戻したい、攻撃を仕掛けたいと思ってもボールを奪う術を見出せなかったのは残念です。特にパチューカが中盤の底にヒメネスを置いてからは、ボールの獲り所をアル・アハリが完全に失ってしまいサンドバック状態になってしまいました。


『南米王者との決戦』
パチューカが勝利を収めて南米王者との決戦に向かいます。
リガ・デ・キトとの一戦はもしかしたら初の......もありえるだけに注目が集まります。もちろんキトもそんな低評価に憤慨しない訳がありません。南米王者の実力を遺憾なく発揮するでしょう。

勝ち上がったパチューカも今日見せたのは強さと弱さの二面性

攻撃に比重を掛ける分守備の脆さも露呈。逆転で勝ち越せるタフさも見見せ付けました。これがリガ・デ・キトとの一戦でどんな顔を見せるのかは全くの予測不可能。



さて......今日はガンバ大阪の初戦。
はたして順当にマンUとの一戦を迎える事が出来るのかが懸かった試合
不安を払拭して欲しいと思うのですが......


アル・アハリ:Formation】

            フラビオ(23)

           アブトレイカ(22)   
   バラカト(8)             ハッサン(17)

            アシュール(25)
 ジルベルト(12)                ファティ(24)
    
     エルサイド(5) シャディ(7)  ゴマ(26)

             アミル(1)

【得点】
28分 オウンゴール
45分 フラビオ

【交代】
77分 ハッサン ⇒ セディク(6)
91分 ファティ ⇒ モアワド(11)
97分 ジルベルト ⇒ ヤセル(13)

※( )内は背番号


パチューカ:Formation】

            マリオニ(9)
     アルバレス(7)       ヒメネス(19)

 ロドリゲス(16)               アギラル(22)
         トレス(18)  コレア(6)

     ピント(21)  マンスール(3)  ロペス(2)

             カレロ(1)

【得点】
47分 モンテス
73分 ヒメネス
98分 アルバレス
110分 ヒメネス

【交代】
46分 コレア ⇒ モンテス(15)
46分 ピント ⇒ ロハス(12)
70分 トレス ⇒ カルデナス(11)

※( )内は背番号
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
>
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。