2005年08月08日

東アジアサッカー選手権大会 総括

 "なんだか奇妙な時間だった"これが率直な感想です。負けたのに悔しくなく、勝ったのに喜べない、この大会の意義がどこにあるのか、全く分りません。


今大会は、各国が若手主体の布陣で挑んだ"実験"の場に成り下がってしまいました。この大会の優勝事態、特になんらメリットの無い状況は、選手のモチベーションをどう高めるのか難しいものでした。一応お題目に"東アジアNo1を決める"とか何とか言われてますが、アジアカップという名実共にNo1を決める大会がある以上、東アジアで雌雄を決めるのにどれほどの意味があるのか、微妙なところです。この時期、ヨーロッパのリーグが開幕・直前のキャンプなど、各国の主力級を集めるほどの魅力が少ないことも、ここからうかがい知れます。


韓国戦を前に、この大会最下位の場合、上位3チームがシードされ、最下位チームは予選にまわるのが順当な考えだと、言われていました。日本がその立場に追い込まれましたが、終わってみればホスト国の韓国が最下位に終わるという、なんとも奇妙なネジレ現象が起こってしまいました。攻めに基準を置き、世界基準で戦いたい日本・韓国、ドン引きで、アジアの戦いから脱しきれない中国・北朝鮮 どちらがW杯に近いかを考えればおのずと答えは見つかります。
※今大会、日本が攻めていたかは疑問の残るところですが・・・・・・。


システムの崩壊・・・・・・一番目に見える形で、これが頭を悩ませる結果となりました。特に顕著だったのが"トップ下"の崩壊です。攻守に於いて、ここを封じられたことは防戦一方の戦いを強いられる結果になりました。
前線へのパスの供給をできず、前線と後方の楔になれないばかりか、ボールを死守できず、相手にいい形でカウンターを与える始末です。ラインが間延びし、中途半端な位置で孤立したとも言えますが、孤立を招くような動きだったことも事実です。アジアレベルですらこなせない役不足と人材不足を露呈する結果になりました。現在の世界標準は守備もこなせるトップ下が本流です。日本のように攻撃だけのトップ下は稀な存在でしょう。
※トップ下自体が、時代遅れになりつつある現在、よほど高い水準の能力が無い限り使う意味が無いと思うんですが・・・・・・。


もう一つ不可解に思うのは、FWの連携が殆ど見られなかったことです。両FWが互いを意識して動いている場面が、見られなかったのが残念です。ここ7〜8年近く、MFとの関係(主にトップ下)が重視され、FWだけで相手を崩して、得点した場面は数えるほどしかないし、これを軽視する向きがあるのは、ちょっとおかしいと思います。今大会、田中ー巻コンビは、この動きを重視し、互いを意識して動いている場面がありましたが、玉田・大黒にこの動きが稀にしか見られず、あまりに受身になり過ぎているのではないかと、苦言を呈したいところです。
※中田・中村という世界レベルのパサーがいることが、この問題を引き起こす遠因になっていることは、皮肉なことです。


個々の評価

GKは特に目立った個人のミスはなく、DFの崩壊が失点を招いたと言った方がシックリくると思います。3戦で3選手が出るという、モチベーションを保つのが難しい中、結果を残した土肥はベテランの力を魅せてくれました。GK内でのポジション争いが改めて激化するのは、歓迎したいところです。

DFは、開幕から中澤の唖然とするようなミスから崩壊し、急遽組まれたメンバーも急造の域を出ないもので、ディフェンダー個々の経験の差がもろに出る結果となりました。サブとレギュラーの差が依然として埋まらないのは、経験の差だと思いますが、ゆっくり待つほどの時間は残されていません。今回の荒治療はサブに貴重な経験をもたらすことができ、同時にレギュラーに危機感をもたらすことに結果的に成功しました。今大会、ある意味目立った中澤は、やはり日本に無くてはならない人材だと感じました。慢心することがないよう願うばかりです。
依然として人材不足は解決されていませんが、改めてレギュラーのレベルの高さを披露する結果にもなりました。サブ及び代表入りを狙う者のJでのレベルアップを期待したいところです。

MFボランチ・・・・・・展開力の無さは国内組み共通の課題です。守備は概ね評価したいところですが、それだけでは世界で通用しないのは、コンフィデやW杯で実証済みなはず。ゴール前までボールを運べなかったのも反省すべき点です。また、ミドルレンジからのシュートの重要性は、以前から指摘されていましたし、コンフィデでの経験からもそれは、分っていたはずです。ジーコもコメントでその重要性を訴えていましたし・・・・・・。まだまだ、ボランチのポジションは確定的なものでは無いので、奮起して欲しいところです。

MFサイド・・・・・・新鋭が試合で使われ、もっとも期待値が高かったポジションでしたが、可もなく不可もなくと言った所でしょうか。もうちょっと見てみなければ分らないところですが、十分に判断するだけの時間は与えたとする向きもあり、ジーコの決断を待つばかりです。特に守備において失敗の場面がなかったことは、評価が上がるポイントになるのかもしれません。

MFトップ下・・・・・・人材不足・役不足を露呈しました。中田・中村のパフォーマンスには遠く及びません。彼らが代表引退した後の穴を誰が埋めるのか、頭が痛いところです。Jで活躍する選手も、似たり寄ったりの域を出ないのか見てみたい気もしますが・・・・・・これからの貴重な代表試合の時間を、彼らに費やす事に意味があるのか、疑問に思ってしまいます。唯一つの希望は、フランスに渡った松井が、たくましく成長しているという噂です。実際に代表戦で観て見極めてみたいところです。

FWのパフォーマンスの落差の激しさは、目を疑うばかりです。新鋭の活躍は歓迎したいところですが、レギュラー組みの落ちぶれようには、頭を抱えるばかりです。田中・巻の活躍は目覚しいとは言っても、アジアの戦いで、それもレギュラークラス不在、モチベーション欠如の大会でのことですから、諸手を上げて喜んではいけない気がします。これ以降試験する場が限られ、どれほど相手が本気来るかわかりません、どこで判断を下すのか、ジーコの決断を待ちたいと思います。

今大会ジーコの北朝鮮の試合の入り方は、もしあの試合勝っていれば、メンバーを入れ替えることは無かったと、確信しています。ある意味負けたことが、良い方向に向かったのは皮肉なことですが、見る側からすればこれほど面白いことはありません。韓国のボンフレーレと大会中比較されていたようですが、ジーコの悪運の強さは、さすが世界の修羅場を潜った選手だけはあるなと思います(笑)

次戦 W杯最終予選 イラン戦は今大会のメンバーでと言っています。
ジーコの鉄則も踏まえ、ホームでの決戦であることも踏まえ予想しちゃいました。

             田中       巻

                  本山
       村井                   駒野
             今野       阿部
         
          茂庭     宮本     中澤

                  土肥


田中達也の怪我の状態が、良ければスタメンは確実でしょう。DFラインを入れ替えるのか、韓国戦のメンバーで行くのか、混合で来るのか、微妙なところです。
3−5−2でいって、イランに本山が潰され、結局攻撃できないままドローあるいは負けを想像してしまうのは私だけでしょうか?(苦笑)
posted by Daft at 17:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ジーコJ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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