2005年11月17日

キリンチャレンジカップ2005 日本 vs アンゴラ

今年最後の代表試合。W杯は初出場のアンゴラを迎えアフリカ勢対策を図る日本。


日本:スターティングメンバー


            柳沢    高原


               中村


            稲本    中田

       三都主            駒野


          中澤   宮本   田中


               川口

≪得点≫
90分 松井


≪交代≫
67分 田中 → 松井
79分 高原 → 大黒
80分 稲本 → 阿部


怪我人続出の日本代表。4バックの布陣を試したい、国内組みと海外組みとの連携を高めたいなど、当初の構想は実現できなかったものの僅かながらの成果を獲得できる事が出来ました。

一つ目は


松井は必要


二つ目は


アンゴラは中東新興国レベル



松井に関してはスタメンでもスパーサブでも、その時々の戦術によって臨機応変に起用できる事を自らの力で証明しました。独りよがりなドリブル主体のプレーから、周りを使うパスや高い守備意識など海外での経験を遺憾なく発揮しています。

私は当初松井のフランスリーグ移籍(二部リーグ)に否定的な立場でした。焦って海外に挑戦してしまったのではないかと心配し、彼の事は忘れていました(汗) そんな中でも着実にチームでの自身のポジションを確保し、クラブを一部リーグに押し上げる原動力になったのは並々ならぬ決意の賜物でしょう。彼の海外移籍は正解でした。     

アテネ世代の選手が代表に食い込んできたのは嬉しい限りです。もっと多くの下の世代の台等が見られれば良いのですが、奮起を期待したいところです。


アンゴラを見たのはこれが初めてなのですが、印象は上でも述べたように中東新興国レベルだと感じました。イランのような強烈な個性はありませんが、独りよがりなプレーを排しチーム全員で守り攻めるバーレーンのようなチームに似ている気がします。日本の再三の攻撃を寸での所で防いでいたところを見ても、攻めのチームというより守りのチームだと思われます。攻撃もワントップが後ろに落としたボールを二列目が飛び出してシュートかドリブルというワンパターンな攻めしか見せませんでした。アンゴラに関して言えば驚くような身体能力を全面に押し出したチームではないと分っただけでも収穫があったのではないでしょうか?

それにしても日本の攻めの稚拙さには頭を抱えるばかりです。今試合のアンゴラに逆に自身を付けさせてしまった感があり、これがW杯に影響を与えなければ良いのですが非常に心配です。
DFラインからのビルドアップが全く出来ず、中盤でのパス回しも皆無に等しい状態でした。特にDFラインからの前線へのフィードの精度の無さは相手にパスを与えているだけの印象しかありません。この闇雲にフィードをする状態に追い込んだ中盤(両ウィングの三都主・駒野)の流動性の無さには、言葉がありません。5バックになってしまい中盤で数的優位を作れないこの布陣は早めに手を打つべきだと思うのですがジーコの考えはどうなんでしょうか?

5バックになり全体的に間延びしてしまいましたが、松井投入で4バックに変更し中盤でのパスの出しどころが増え、流動的に動けるようになりました。1トップのアンゴラ相手に3バックで無駄に一人余る状況は、試合中に改善できなかったのか聞いてみたいところです。中澤を一段上げて稲本と中盤の底でプレーさせ、中田を前に押し出す事も出来たのではないでしょうか? このくらい臨機応変に対応しても良かったのではないでしょうか? 中澤なら守備範囲も広いですし中盤の仕事+三都主のお守りなどお手の物だと思うのですが。

何とか試合居終了間際に得点を決め年内最後の代表戦を勝利で飾る事は出来たものの、本当なら大差の得点でアンゴラに止めをさせなかったのが、日本らしいと言えば日本らしい内容でした。
来年に課題持越しという何とも言えない感じです。

まるで


炭酸の抜けたコーラ(ビール)を飲んでいるかのような黄昏た残念な感じです(笑)


完璧なチームなど無いと分ってはいても完璧でありたいと選手達には感じて欲しい所です。



≪個々の批評≫

川口
アンゴラのGKの無謀な飛び出しとは対照的に落ち着いたプレーが見れました。あのアンゴラのGKはW杯で活躍できるのだろうかと心配してしまうほど無謀な飛び出しを見せていました。日本には川口が居て良かったと素直に感じました(笑)

宮本
可も無く不可も無く。怪我の状態はどうなのか気になるところです。フィードの精度を上げて欲しいです。

中澤
もっと前に出て(常駐するぐらいの勢いで)守備をしても良かったのかもしれません。守備範囲の広さには脱帽するばかりです。

田中
可も無く不可も無く。4バック移行への交代要員になっているのが悲しいところです。

駒野
動きがちぐはぐで、前でパスを貰っても後ろにパスをするだけで完全に流れを止めてしまっていました。大胆に攻める姿勢を見せないと加地越えは難しいかもしれません。プレー位置が低すぎる点や、中に切れ込む臨機応変な対応を磨いて欲しい所です。

三都主
攻めに関してはシンプルなプレーを心掛けているように感じました。流れを止めたり、こねくり回すようなドリブルなど皆無でした。今のプレーを続ける限りでは及第点を与えるしかありません。
守備に関しては相も変わらずザルな印象しかありません。攻めて何ぼの選手だと考えます。

稲本
可も無く不可も無く。長い時間をかけて培われた周りとの意思の疎通があってこの程度なら、他の選手を使っても同じではないかと思います。この試合一度だけ見せた、インターセプトして自身も果敢に前線に上がったあのプレーを何度も出せるようになるとこのポジションは不動なものだと思います(ジーコもここを期待していると思います)が、守備だけなら阿部を使っても良かったのではないかと思います。

中田
クラブチームで毎試合出場できる環境が、彼本来のタフネス振りを呼び起こしたのは間違いありません。ピッチ上で誰よりも体力が有り余り、動きの切れが衰える事が無かったのは確かな事実です。

中村
彼にしては可も無く不可も無く。終盤のガス欠は気にはなったものの想定の範囲内。

高原
肝心なところで外しまくってしまいましたが、彼以上のポストプレーヤーは現在日本には居ません。
しかし、やっぱり決めるところで決めて欲しいです(苦笑)

柳沢
昔の柳沢に戻りつつあるのが心配です。シュートよりパスを選んでしまうのを治して欲しいです。

松井
守備も当たり負けしませんし、中村以上に守備も計算できる選手。代表初得点も決める事が出来ました。今の日本には無くてはならない選手だと改めて感じました。

阿部
周りとの意思の疎通がまだまだ? 固くなってしまった印象があります。臆せず周りを怒鳴りつけるぐらいの我を見せて欲しいです。一昔前の線の細い感じは消え逞しい印象が残ります。積極的にボールに絡んで代表に残って欲しいです。

大黒
彼にはスパーサブが一番あっているのかもしれません。チームの状況もありリズムを大幅に崩しては居ます。W杯までにはリズムを整えて欲しいです。それとパス&クロスの精度をもっと磨いて欲しいです。
※前髪が微妙に短かったのには不謹慎ながら笑ってしまいました(反省)

posted by Daft at 00:28 | Comment(6) | TrackBack(6) | ジーコJ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントありがとうございました。

勝ちはしたものの課題もいろいろみえた試合でしたね。
指摘されているとおり、中盤から後ろのパスの拙さには目を覆いたくなりました。
両SHも相変わらずですし。
この試合で選手自身が何かをつかんでくれていることを期待します。
Posted by goleador14 at 2005年11月17日 11:40
goleador14さんへ
当たり前の事が出来ていないのが嘆かわしいですね。
得点を10点決めろとは言いませんが(取れればそれに越した事はないのですが)その前段階の攻撃の組み立てぐらいは、きちんと方向性を見出して欲しい所です。これといって得意の攻撃パターンが存在しないのは大きな問題だと考えます。
シュートすら撃てない状況ならば何も言えませんが、ゴールポストに何度も当ててしまうのは運がないとしか言いようがありません。特に高原・柳沢に関して言えばクラブチームでも満足に出場する機会がありません。そんな牙の抜けたFWに日本の命運を預けて良いのか再考の余地は十分にあると思います。
ボロボロに負けてしまったほうが選手自身を追い込んで考えを変えさせるキッカケになったのかなとちょっと考えてしまいました(苦笑)
Posted by daft at 2005年11月17日 15:44
初めまして。FWはなかなか点が決まらないのが痛いですけどまた自分を見直す機会にはうってつけですね(笑)常に危機感を持って挑んでもらいたいものです。
Posted by 千春 at 2005年11月19日 17:06
お伺いするのが大変遅くなって申し訳ないです。
いまさらながら、になってしまいましたけど。
ほんとなんだか気の抜けた試合になってしまいましたね…。残念でした。
前半の猛攻を失速させてしまったのは、やはり得点が決められなかったから。なんにしても、得点が決められない構造的な問題がなんとかならないと、チーム全体として勢いにのりそこねることを、痛感させられる試合になってしまいましたねー。
これが一年を締めくくる試合になってしまうとは…。
Posted by yuta at 2005年11月24日 00:45
千春さんへ

返信コメントが遅れ大変申し訳ありませんでした(大汗)

本当に決めれる場面で確実に得点できなければW杯で勝ち残る事は不可能だと感じます。

中田英寿選手のHPでもこの試合の事が書かれていますが、選手も観客も誰もが集中力を欠いた試合だったのではないでしょうか? W杯を来年に控えこれほど気の抜けた試合をほぼベストメンバーでやってのけた日本代表の精神力の低さを物語っているのかもしれません。

返信が遅れましたが、これからもよろしくお願いいたします。
Posted by daft at 2005年12月12日 02:56
yutaさんへ

またまた返信コメントが遅れ大変申し訳ありませんでした(大汗)

こんな試合で一年を締めくくるとは、今考えてもやり切れませんね(泣)

協会のマネージメント能力にも疑問を投げかける良い試合になったのかもしれませんが、出来ればこんな事態を最終戦に持ってこなくてもと言うのが素直な感想です(苦笑)

日本全体が一丸となって同じ方向を見つめなければならない時期に一体何がそうさせたのか、非常に興味深い事例ではありますね。

返信が遅れましたが、これからもよろしくお願いいたします。
Posted by daft at 2005年12月12日 03:03

この記事へのトラックバック

アンゴラ戦総評
Excerpt: 日本 1−0 アンゴラ 得点 89' スローインから俊輔がファーサイドへクロス →柳沢の折り返し →松井のヘディングシュート ふ~。 なんとか勝ったって感じですかね。 勝ち..
Weblog: フッチボル・アレグレ とか
Tracked: 2005-11-17 02:14

松井のゴールで日本代表が勝利 サッカーアンゴラ戦
Excerpt: う〜ん、点を取るって難しいねぇ・・・(笑) てか、最後まであきらめずに集中力切らさずに、よく1点をもぎ取った。おそらくメディアは決定力武不足って騒ぐだろうから、褒めておこうかな。 誰もコンディショ..
Weblog: [K]こあら日記
Tracked: 2005-11-17 02:18

日本アンゴラ相手に辛勝
Excerpt: の日本ーアンゴラ戦が行われ日本が1−0で勝利したが ケガ人が多いのは分かるけど前半あんだけ攻めて0点で 後半の最後に1点だけしか取れないなんて酷すぎるよ でもヤッパ松井はヨーロッパ遠征も見た..
Weblog: 芸能&スポーツ瓦版
Tracked: 2005-11-17 11:13

勝つには勝ったが。
Excerpt: 昨日のアンゴラ戦、勝つには勝ったが釈然としない90分だった。 前日の記者会見でジーコ監督は「チームに流動性が出ている」という趣旨の発言をしていたようだ。確かに流動性は必要で、それがなければ決め事..
Weblog: 読むスポーツ
Tracked: 2005-11-17 12:23

【ジーコジャパン】松井が救った最低目標の勝利!!
Excerpt: 11月16日(水)ジーコジャパンが今年最後の国際Aマッチの対戦相手として迎えたのはアフリカ新興勢力のアンゴラである。 来年開催されるワールドカップドイツ大会へ常連国ナイジェリアを破っての初出場を果た..
Weblog: ガンバレ少年・少女サッカー!富士見丘少年蹴球団・富士見丘アンジェリーナ
Tracked: 2005-11-17 16:41

日本対アンゴラ(2005.11.16.)
Excerpt: キリンチャレンジカップ。 国立競技場。   高原  柳沢          中村 三都主    駒野      稲本 中田英  中澤 宮本 田中          川口 松浦亜弥が国家独唱。アナウ..
Weblog: メーヂャ
Tracked: 2005-11-24 00:47
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。