2008年12月30日

【天皇杯】横浜Fマリノスvsガンバ大阪【準決勝】

ガンバがマリノスを延長戦の末【1-0】で下し、決勝の切符を手にする

《得点》
◆116分 ガンバ大阪 【得点者:山崎】
ガンバ自陣深くからカウンターを開始。中盤でボールを受けた寺田がスルスルとマリノスのプレッシャーを避けてゴール前までドリブルで侵入する。ドリブルから一転スルーパスを放つ。それに反応した山崎がDF(中澤?)と競り合いながら抜け出す。相手より半歩先を走った山崎がシュートを放ち、ガンバが待望の先制点を得る。

《試合経緯》
 前線から猛烈なプレッシャーを掛けて、ガンバに中盤での支配権を渡さないマリノス。圧倒的な運動量と動きのキレの良さに、ガンバはただ下がり、守るだけ。マリノスの猛攻にPA内からボールを掻き出すだけで精一杯の状態ガンバでした。
 後半も、マリノスがゲームの主導権を握って試合を進めますが、要所要所を押さえられ、前半ほどのチャンスも勢いも殺される状態。逆にチャンスの数ではガンバの方が圧倒していました。
 90分で決着できず延長戦に突入。圧倒的な不利な状態からこの試合に望んだガンバでしたが、気がつけばマリノスの運動量も目に見えて落ち、延長前半に清水が退場処分になってからは、立場が全く逆になりました。延長後半にガンバが貴重な先制点を奪って、そのまま逃げ切り、辛くも決勝の切符を手にしました。


『満身創痍』

見るのも辛くなるほど、ボロボロのガンバ。

特に前半は、動きも判断力もチグハグで、心と体が別離しているかのようでした。何とか執念でボールを追いかけて、PA内からボールを掻き出して得点を許さなかった。まさに勝利への執念・貪欲さだけでピッチに立っているそんな状態に見えました。

二月のパンパシフィック選手権に始まり、Jリーグ・ACL・ナビスコ杯・天皇杯・CWCと、一年を通して戦うとこうもボロボロにチームがなるのが分かります。これに加えて個人では五輪代表や日本代表の試合もあったわけで、どこか体が痛んでない方がおかしいくらいです。

別に、試合数を減らせとか言いたい訳ではなく、このような戦いを質の違いはあっても欧州や南米の選手は戦い抜いた歴史があり、その中から得るものが必ずやあったはずです。

クラブチームとして、短期間で選手の疲労を取り除く術が洗練されたり、怪我からの早期回復の術が発展したり、トレーニングによって怪我をしにくい体のケア方法が発達したりと、何もかも悲観的に捉える必要もないかもしれません。

選手個人も一年を通して得た経験で《抜く》タイミングも分かったはずです。これは来期以降も活かせる経験だと思います。

※レッズの鈴木の例もありますし、どのチームでも体のケアに関しては細心の注意を払って欲しいですね。



『マリノスの勝機』

どんなに贔屓目にガンバを見ても、この試合のガンバを見る限り、そこに勝機を見出す事は非常に難しかったです。

それほどにマリノスのプレッシャーが凄まじく、何時ガンバが自滅してもおかしくはなかった状態でした。

ただ後半に入ると様子が一変して、じわりじわりとガンバのペースに嵌って、いつの間にか試合が拮抗状態になっていました。

マリノスの勝負の決め所は、全体をコンパクトに圧縮状態を保ったままスペースを消し、ガンバに自由を与えない事。そしてガンバの縦パスを防いで横パスをさせてジリジリと下げさせる事をコンセプトにこの試合に望んだはず。

それがいつの間にか、ガンバの縦パスに押し広げられ、カウンター合戦に付き合って全体が間延びして、余計なスペースを与えて、体力までも喪失する始末。ガンバに勝てる見込みを与えてしまいました。

前半のような戦いを続けていれば、先に潰れていたのはガンバなのは明白だっただけに、ちょっと残念ですね。



『勝機を見出したガンバ』

この試合の最大の勝利の要因は守備そのものでしょう。

攻撃こそ最大の防御を地で行くガンバにとって嬉しい誤算なのかな

この一年を通してもっとも成長したのが守備でしょう。

あらゆるスタイルに対応して、その中から得た経験がココに来て目に見える形に昇華できました。

特に要所要所でのタイトで粘り強い厳しい守備は、再三のマリノスのチャンスを尽く潰しました。特に後半は全くマリノスに勝機がなかったと言えます。

やっぱり勝負所でのあらゆるスピードの差があったことは事実でしょう

フィニッシュへ向かうスピードの落差の付け方、ギアチェンジの有無、組み立てからフィニッシュまでずっと同じスピードで行えば、ガンバにとって見れば何とも気が抜ける攻撃だったかもしれません。

フィニッシュ以外は完璧にガンバを押さえ込んでいたマリノスも、フィニッシュでの技術・判断力のスピードが、ガンバの守備陣を凌駕できませんでした。



『決勝への展望』

今日のガンバを見る限り、本調子のサッカーからは程遠い内容です。それは西野監督も認める所で、今は何よりもスタイルより勝利の結果こそが優先されるオートマティックに勝てることこそが最大の目標でしょう。

しかし、試合後の選手を見る限り、まさに『野戦病院』状態のチーム状況は、何か奇跡を待つ心情でしょう。

ただ勝ちたい。ACL&CWCへの欲だけが彼らを奮い立たせ、前に進めて居るのでしょう。

来期のACLを出場権を考えれば、ガンバが勝つ事が望ましい気もしますが、正直今の状態から全回復は非常に厳しい

圧倒的にレイソルが有利なのは変わりないでしょう

どちらがどれだけ勝ちたいかが素直にピッチにサッカーに表現される試合になるでしょう。非常に泥臭い試合になるかもしれないし、あっさり決着がつくかもしれないし......今日ガンバが勝った事がある意味サプライズなだけに予想がつけにく。



横浜Fマリノス:Formation】


            金根煥(38)
       兵藤(17)       狩野(14)

  小宮山(13)               田中隼磨(7)
         小椋(30)  長谷川(29)

    田中裕介(26)  中澤(22)  栗原(4)

          
             榎本(1)

【得点】
なし

【交代】
67分 田中隼磨 ⇒ 清水(18)
67分 金根煥 ⇒ 大島(15)
82分 兵藤 ⇒ 山瀬(10)

【退場】
102分 清水

※( )内は背番号

いつ見ても歪なシステムに感じるな~

延長戦に持ち込まれて先に潰れてしまったマリノス。相手に疲れたところを見せ付けて、ガンバに勢いを渡してしまいました。

そんな中でも中澤だけがピンピンしてましたが......鍛え方が違うのか全く別次元。中澤も代表戦とか試合数とか洒落にならないほど多いのに、若い選手が先に潰れてしまうのはちょっと......

中澤は本当にこのチームに居続けても良いのか? 
なんだか勿体ない気もします。中村俊輔加入のダシにされてる感じもしますね。その俊輔もこの経済状況でマリノスが抱えられるのかも疑問



ガンバ大阪:Formation】


        山崎(30)  播戸(11)
  ルーカス(9)           橋本(27)

        明神(17)  遠藤(7)

  安田(13)             加地(21)
         山口(5) 聡太(2)


           藤ヶ谷(22)


【得点】
116分 山崎

【交代】
45分 播戸 ⇒ 寺田(8)
76分 遠藤 ⇒ 倉田(20)
111分 橋本 ⇒ 平井(14)

※( )内は背番号

遠藤はちょっと深刻。ぴっちに立っているだけで精一杯

遠藤の代わりに入った倉田の守備から、ガンバの空気が変わりました。この若さとフレッシュな勢いで流れにガンバに傾いたとも言えます。

未知数のサブメンバーの若手がどれだけやれるのか。あとは遠藤がどれだけ奇跡的な回復が出来るかが見所

今日も最後は決めた山崎。何かが飛びぬけて凄いわけではないけど、相手より半歩先に出て、きっちりシュートを打てることこそが最大の強み       
着実に積み重ねた実績と信頼が、爆発する可能性もある山崎。

2008年12月26日

雨:CWCを振り返って

熱中した時期も過ぎ脱力気味ではありますが、CWCをさらっと思い返してみたいと思います。


『定規』

今大会のハイライトは【マンUvsガンバ】でしょう。
自分達の最大の武器である攻撃に特化した試合内容に持ち込んだガンバと、それを真正面から受けて立った上で思いっきり強烈な攻撃で倍返ししたマンUの戦いは単純に面白かったです。

かなり捨て身気味の攻撃に終始したガンバではありましたが、それでもマンUにいなされる程度だったのには世界との差を痛感しました。

ただ90分間全力で戦えたガンバは賞賛されるべきでしょう


マンUが7割の力で10割のガンバを圧倒する


10割のガンバにJのチームを対戦させた時を考えると自ずとプレミアのトップチームの実力が想像できます。

そう考えると10割のマンUって想像がつかない気もします。今年のチェルシーとのCL決勝は10割だったでしょうけど、なんだか凄すぎて想像の範疇を超えている気がします。そう考えると7割から10割の間はものすごく間が広いように感じますね(苦笑)

それはさて置き、ガンバ以外のチームにとっても自分達の身近に、自身の実力を測る定規が存在している事は良い刺激になるでしょう。そして見る側も非常に分かりやすくなったかもしれません。



『ガンバの評価・遠藤の評価』

仕方ないとは言え、あれだけの試合をしてもガンバや遠藤の報道が少ない気がします。TV局の報道がマンU、特にC・ロナウド一色だったのにはガッカリ。その上遠藤はコロコロPKしかピックアップされてないし(苦笑)

もっと遠藤の評価が上がっても良さそうなのに、中々ガッと盛り上がるような感じがないのは残念。代表にクラブにドイツW杯後の活躍はもっとピックアップされてもいい気がします。どうしても欧州>Jリーグの構図がそこはかとなく出来上がってきつつあるのは残念です。

せっかくオシムがその図式を壊したのに......

西野監督にしても次期代表監督候補に挙げる声が出たりと、もうちょっと冷静に見る目が必要な気がします。

ここでも気になるのは代表監督>Jクラブ監督の図式

この犠牲になったのはジェフ千葉でしょう。

確かにオシムを代表監督に迎えて得るものは沢山ありましたが、ジェフ単体で考えれば、シーズン途中で周りに包囲網を敷かれた上での監督略奪はその後の苦しい戦いを見れば、いかにダメージが深かったか分かります。川淵キャプテンの安易な発言からのこの一連の流れは、やはり教訓としなければならないでしょう。

西野監督を考えると、このままガンバで選手育成とチームの成熟に携わった方が良いような気がします。本人がそれに飽いているならば別ですが......

この大会を機に周囲のガンバを見る目が変わることは確かでしょう。

その評価を裏切らない戦いを彼らにはして欲しいです

そしてレッズ・ガンバに続くJチームが出てくることは確かでしょう。代表チーム以外でこれだけピックアップされる機会はそうそうはないですし、世界のトップチームと戦える機会なんて代表の試合でもそうそうはないですしね。



『CWCの将来』

ハイライトが準決勝というのも残念な気がします。

確かにファーガソン監督が言うとおり決勝に相応しい熱い戦いには程遠いかったです。ガンバを褒めたくなるのも分かる気がします。

それと同時に欧州とその他大陸との明らかな差は目に余るものがあります。

今現在の方式では、これから先の盛り上がりには欠けるでしょう。

そうなると考えるのが、出場チームの拡大と大会期間の延長

世界的な主導権を握りたいFIFAにとってはどうにかして足がかりをつけたいはず。ただ欧州が素直に首を縦に振る事は考えにくいけど......

欧州での評価が低いCWCをどうやって彼らに納得させるか

これ以上の試合増を選手やクラブ、各国代表などにどうやって納得させるのか。

そしてチャレンジャーの国(アジア・アフリカ・北中米・オセアニア大陸)のレベルアップが問題でしょう。欧州や南米の国々を納得させるだけの力をつけない限りCWCの発展はないでしょう。いつ何時かつてのトヨタカップ方式に戻そうと言われてもおかしくない事だけは確かです。


来年からは日本を離れるCWC

トヨタカップから暖めたこの大会は一体どこに向かうのか

そして日本にとっては、Jリーグの継続的な発展の為にも続けてこの大会に出場する事が何よりも大事です。アジアの中でも存在感を高める為にも是非とも来年のCWCにもJのクラブの名前が在りますように願うばかりです。
タグ:CWC

2008年12月22日

【Final】リガ・デ・キトvsマンチェスター・ユナイテッド【FIFA Club World Cup Japan2008】

南米対欧州のCWC決勝
マンチェスター・Uがリガ・デ・キトを【1-0】で下す。

《得点》
◆73分 マンチェスター・U 【得点者:ルーニー】
キャリックのパスをPA付近ゴールからちょっと左でボールを受けたC・ロナウドが、仕掛けてシュートを打つと見せかけて、ちょこんと左にパスを出す。そこに後ろから駆け上がっていたルーニーが、右足で強烈だけどコントロールされたシュートを放ってマンチェスター・Uが先制する。

《試合経緯》
マンUが攻めてキトが受けて守る構図。
キトに分厚く守られて、チャンスは作るけど肝心な所で楽にシュートを打たせてもらえないマンU。少し全体的に鬱憤が溜まっているように感じられる前半でした。
後半立ち上がり、それが悪い方向に出たのがマンUでした。ヴィディッチの肘打ちによるレッドカードで一気に形勢が逆転してしまった両者。
ただ、幸か不幸かマンUが10人になった事により、守りを解いて前に出てきたキト。それによって全体的にスペースが空くと同時に、マンUの集中力も今までになく高まり、カウンターの冴えも見せだします。
途中両者共に膿んだ試合展開はありましたが、ルーニーの先制点を得たマンUが、ファン・デル・サールを中心とした堅守で最後まで粘り強くキトの攻撃を防いで、世界一の称号を勝ち取りました。



『マンUはプレミア仕様』

流石に決勝は通常仕様に近い型に戻してきました。
アンデルソンの起用はちょっと意外でしたが、テベスと同様に南米対策の意味もあるのかなと一寸考えました。

懸念のサイドの空いた椅子もほぼ今シーズンはパクが、第一のレギュラーを勝ち取ったと見て良いでしょう。

それにしても、すべてに於いて一段・二段階ギアを上げてきたマンU。
さらにゴール前ではそれにもう一段階ギアチェンジして、尋常じゃないスピードの中で、正確なテクニックと体の強さ、判断力の速さは桁が違うとあらためて感じさせられました。

確かに中田ヒデの言うとおり、ガンバ戦はやっぱり6~7割の力だったのかと唸るばかりです(苦笑)



『リガ・デ・キトの誤算?』

前半はキトのプラン通りの展開で試合が進みました。
後半、マンUが10人なって少し欲が出たのか、守りを解いて前に出てきたのは、果たして良かったのかどうか。

このトラブルで前に引き出されて、前がかりになった所をマンUに突かれて失点してしまっていますし、この展開はキトにとっては決して良い展開ではなかったのではないでしょうか。

前半と同じように守りを固めてPK戦に持ち込む展開ならば......

ただチャンスに前に出るなと選手に言う方が無理な話かな


『大会MVPのルーニーとC・ロナウド』

今大会のルーニーはキレキレでした。
後半、SHに下がってゴール前から遠ざかり、マンUも打つ手が無いのかなと思った時間にルーニーが決勝弾を叩き出しました。

前半からDFライン裏への飛び出しや、切り返しの鋭さ、シュートのインパクトなど節々に切れの良さを見せ付けてくれました。

その一方、C・ロナウドの不調も浮き彫りになりました。
特に後半、センターでボールを受ける時に膝から崩れるように倒れる場面もあり、明らかに体力がないのが分かります。

昨年ならば確実にシュートを狙っている場面でも、パスを選択したりと何かがおかしい気がします。

未だに手術した怪我の回復が万全でないのか、昨年からの酷使した体の疲れがとれていないのか状態なのか、ちょっと心配ですね。



欧州勢が二年連続タイトルを獲得しました。

これによってCWCの価値が今まで以上に上がったことは確かでしょう。

来年からはCWCは一旦日本の地を離れます。

日本勢も来期に向けてより一層厳しい戦いに晒されるでしょう。

さてはてどんな戦いが来年は繰り広げられるのか......



リガ・デ・キト:Formation】

            ビエレル(16)

             マンソ(21)
  ボラーニョス(7)           レアスコ(13)

      W・アラウーホ(15)  ウルティア(8)

  カルデロン(14)            カンポス(23)
       N・アラウーホ(2) カジェ(3)


            セバジョス(1)

【得点】
なし

【交代】
77分 カジェ ⇒ アンブロッシ(4)
82分 レアスコ ⇒ ラレア(20)
87分 ボラーニョス ⇒ ナビア(19)

※( )内は背番号


マンソ以外はこれといってあまり目立ったなかった



マンチェスター・ユナイテッド:Formation】


        ルーニー(10)  テベス(32)
  C・ロナウド(7)            パク・チソン(13)

        アンデルソン(8) キャリック(16)

   エブラ(3)               ラファエル(21)
       ヴィディッチ(15) ファーディナンド(5)

          ファン・デル・サール(1)


【得点】
73分 ルーニー

【交代】
51分 テベス ⇒ エバンズ(23)
85分 ラファエル ⇒ ネビル(2)
88分 アンデルソン ⇒ フレッチャー(24)

【退場】
49分 ヴィディッチ

※( )内は背番号


試合後のファーガソン監督の会見で
【ガンバ大阪についてはたたえなければならない。非常に質のいいチームだ。特に遠藤。キトの中で遠藤くらいのクオリティーの選手はいなかった。ガンバ大阪の選手たちの質の高さについては、たたえられるべきだと思う】とのコメントがありました。
遠藤の名前を出してまでという所がちょっと嬉しいですね。

そこまでキトを貶さなくてもと思うところもありますが(苦笑)

ちょっとテベスの交代は残念であり、悔しいだろうなと推察します。

試合後のお祭り騒ぎで、エブラがチームメイトにいじくられているのが意外でした。ファーガソン監督にもどつかれるぐらいだから愛される性格をしてるんだろうなと、ちょっとホンワカしました(笑)

ルーニーも試合中に見せる厳しさとは別に、その後の印象は愛くるしいの一言です。

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。